2014年1月3日のアーカイブ
- ガルパンを初めて見ている。次々に展開が移り変わり飽きさせない構成、情報の密度が濃いのが、娯楽性に結びついて面白いなぁ。横山光輝先生の漫画にも通じる構成。
- キャラクターからガルパンを見た時に思うのは、どのキャラも視聴者にストレスを感じさせない描かれ方をされているのが、この見やすい要因かなぁと。内面的な描写を控えめにして、描写を中心に描いているのが感情移入の面で功を奏している感じ。
- ガルパンのキャラクター達は、ウジウジしないでポジティブに行動していくことで、物語を次々に前進させていく力があるのが、物語展開の気持ちよさを生み出しているなぁ。
- ガルパン全話一気視聴終了。1クールを不足なく出し惜しみをせず、綺麗にまとめた内容。1クールアニメの理想系の一つの形をこの作品は証明したと思う。
- 見たことがない始めての映像を見せてくれるのが映画やアニメの醍醐味だと思うが、日本のアニメでここまで戦車を描いたという点で、ガルパンはまさに見たことがない始めての映像を見せた作品だった。日本のアニメはまだまだ可能性があるなぁという期待を抱けた。
- 戦車はアニメの手描き作画においてとても難しい対象だったが、ガルパンは戦車をCGで描き、見たことのない映像を見せてた。CG技術の恩恵を最大限発揮した作品であり、手描き(キャラクター)とCG(戦車)を使い分けることで、新しいアニメの可能性を開いた作品の一つなのかもしれない。
- ガルパンは戦車の履帯が動く描写を「これが手描きだったら描くのが辛すぎて泣けてくる」と思いながら見ていた。ガルパンは今の時代だからできたアニメ。
- ガルパンは戦車という戦争/死の匂いがするものを扱いながらも、内容を部活ものに落とし込む事で戦争の匂いを消していたと思う。西住さんが他の搭乗員の怪我の有無を確認する描写が度々あったが、実はこの怪我の有無の確認描写がガルパンの世界観を築く要素の一つになっていたと思う。
- ガルパンでは「怪我をしていませんか」という確認が行われ、その後「怪我はない」と返答する描写がとても多い。この戦車が、倒されて白旗をあげても搭乗員に怪我はないという描写を積み重ねることで、だんだんと視聴者にガルパンは死の匂いがない世界観である事を積み重ねているのだと思う。
- ガルパンは戦車から死の匂いを抜き、戦車戦を部活もの/スポーツものにしたことで、極めて安全なゲームに仕立てることで、一連の戦いを純粋に楽しめたのが面白かった要因かなと思う。
- ガルパンで学校内から戦車を拾い集めてくるのは、∀ガンダムやガリアンを彷彿とさせる描写だった。古代兵器(そこまで古代ではないが)同士の戦い。
- ガルパンは戦車を従来の戦争の兵器として描かず、部活用の道具として描くことで、戦車を通して少女達のスポ根的部活ものを描いた。逆に言えば、戦争を扱わないからこそ描けたものがある作品。
- ガルパンもガンダムBFも、それぞれ戦車・MSという元々は戦争兵器を扱いながらも、こうした戦争兵器という道具を動かしたい想いが、結果的に少女少年達の転換に導く。